出会い系アプリでスワイプするのをやめて恋人を見つける方法(05:20)
講演内容の日本語対訳テキストです。
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はじめて出会い系サイトを試したのは 大学1年の時でした シワが見えない人のために言っておくと 2001年のことです 見てのとおり 私は 身長180cm超えで 志望大学に入学後 バスケットボール男子選手の全米平均が ディビジョン3では約173cmだと知って 大学内での恋愛を諦め インターネットに懸けました 当時の出会い系は 『ユー・ガット・メール』の筋書きと だいたい同じでした 何週間も 長文メールをやり取りし その後 ようやくご対面です とはいえ 私の場合は 相性が合わないと気づき 振り出しに戻っていました
出会い系は ここ17年で 大きく変わりましたが イライラ要素の多くは変わっていません なぜなら 出会い系が得意とするのは その人の社会・職業的な活動範囲を超えて 恋人候補を増やすことだからです では 出会い系が不得意なのは? まさに その他すべて です
(笑)
私について少し補足すると 私は行動的で つい頑張りすぎるタイプの 数学・演劇オタクで 経営学修士号を持ってます だから うまくいかない時は 一歩離れて ビジネスで用いる手法で 問題点を見つけ 解決します 恋愛においても同じです
30歳になる前の夏 彼氏探しを一時休止して メイン州に1週間 一人でキャンプに出かけ 自分のさえない恋愛遍歴を 振り返りました パートナーに何を求めるか 本当は自分で分かってたんです 優しさ、好奇心、共感、目的意識です でも ネット上で選んでいたのは アイビーリーグ(一流大学)卒 自分より高身長 うちから12駅以内に住んでる人 でした こういう条件を意識的に 優先してたわけではありません ネット上で一番チェックしやすい 項目だっただけです 履歴書を見るようなもので 字面では すごく良く見えるけど 実際は自分となかなか合いません
そこで 2016年の春 私はネットに戻り 典型的なビジネスの手法で このプロセスを再構築することにしました まず OkCupidを使いました スワイプ式アプリの ゲーム感覚は避けたかったのと 相手が書いた文章を見て 品定めするためです 次に「潜在顧客」を絞りました 自分の好みのタイプを選ぶことは止め 相性が良い「見込み客」を特定する基準を 定義したのです 3つの条件を満たすメールのみ 合格としました 正しい文法で書かれた 完全文で構成されていること 私のプロフィールに言及していること コピペじゃないと確かめるためです そして 性的な内容がないこと 条件としては緩いはずだと思っていたら 私が受け取ったメッセージ210件のうち クリアしたのは なんと たったの14%でした
(笑)
次の段階としては なるべく早く実際に会うこと 私が気にするようなことは ネットでは分からないからです でも 調査や自分の経験からして たった30秒ほどあれば その人と うまが合うかどうか分かります
そこで考案したのが 「ゼロデート」です これは1時間そして1ドリンクで 次の質問の答えを出すというものです 「この人とディナーしたいか?」です 「運命の人か?」ではなく そのまんま 「テーブルを挟んで3時間 この人と過ごしたいか?」です 本当に1時間しかないと伝えます 女友達と飲み会があるとか 中国との電話会議とか 何でもいいです バレませんから 「1時間」というのが大事なのです もし いい感じだったら 最初のデート日を決めましょう そうじゃなければ 接待モードでやり過ごして 次の社交場で話のネタにすれば良いんです
しかも 1時間だけなので 一晩に3人と会うこともできます そうすれば ヘアセットや洋服選びも 週に1回で済みますよね
ゼロデートでは 私から会おうと 誘った時の相手の反応も 見ることができました 本気モードに食いつかない人もいるだろうと 予想したところ 当たってました 29人の候補者のうち 私に返信したのは15人だけで ゼロデートの約束に至ったのは そのうち6人でした
最初の相手は 舞台セットデザイナーでした お互い ヨガにハマってて ピーナツバター入りベーグルが 好きだったので かなり期待できそうでした でも2分で この人とは 合わなそうだと分かり ディナーをしないで済んで ホッとしました その後は 次のゼロデートに 少し臆病になりましたが ブルックリンハイツで会うことが 既に決まってました ウィスキーを携帯して 夕日を眺めるというもので 正直言うと うちから 2ブロックの距離だったし 相手も私も ポッドキャストを配信してたので 最悪の場合 それについて 話せばいいと思いました
こうして会った彼がチャスです 優しくて 共感力も高く 冗談もうまくて 質問はもっと上手でした 彼は弁護士で 作家で 笑うと目がキラキラして 私からキスしたら 目をギュッと閉じました その晩 ゼロデートは初デートに変わり 2年後 私たちは洗濯機と乾燥機と 2つの観葉植物を共有しています
さて 観葉植物がついてくるかは お約束できませんが この話の要点は 出会い系は悪いことばかりじゃない ということです ゲームや履歴書のように扱わずに 「見込み客」を見つけ 絞るために使いましょう そして なるべく早くオフラインの ゼロデートに持ち込んでください だって 出会いの目的は スワイプすることじゃなく 自分に合う人を見つけることですから
頑張ってください
(拍手)
さぁ、現実と向き合いましょう。出会い系にはもうウンザリですよね。候補者は掃いて捨てるほどいるのに、時間はムダになっていく。本当に使う価値あるのでしょうか? ポッドキャスターで起業家のクリスティーナ・ウォレスは、正しく使いさえすれば使う価値はあると考えます。ウォレスが経営学修士号を学んで得たスキルを駆使し、「ゼロデート」というアプローチを考案することでスワイプ式アプリから卒業した経緯と、どうすればあなたにもそれが出来るかを語る、愉快で実践的なトークです。